【対談記事】内田 雅章 × 川原 猛
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成長企業発掘人・内田雅章氏と、弊社代表・川原猛の対談記事です。 (書籍 『すごい!ビジネスモデル2』 掲載)
反響が出るポスティングで顧客から高評価、事業拡大へ
内田:創業時の取引先は、どのように確保されたのですか?
川原:前職を退職するときに、私の顧客はすべて引き継ぐつもりだったのですが、社長さんのご厚意で宅配ピザ2店舗と宅配寿司3店舗だけはそのままもたせてくれたのです。
これは本当にありがたかったですし、ずいぶんと助けられました。
とはいえ、いずれの店舗も大手チェーンではありませんでしたので、末広がりに取引が拡大していくわけではありません。
会社として成長していくためには、新たな取引先を開拓していく必要がありました。
内田:新規開拓はどのようにされたのですか?
川原:マンションなどのエントランスに設置されているゴミ箱からチラシを集めてきて、片っ端から電話をかけまくるのです。
前職時代に培った最も安価で効果的な新規開拓手法です。
飛び込み営業やリストに沿ってテレアポするよりも断然効率がいいんですよ。
内田:ゴミ箱にはお宝がいっぱい、ってことですね!
でも、ポスティングという単純作業の場合、同業他社との差別化が難しいのではないですか?
川原:確かにポスティング作業は、誰がやっても同じと思われるかもしれませんが、実際には慣れないと配布漏れが多くなりますし、配布スタッフの勤怠管理がしっかりしていないと、サボるスタッフが出てきてしまいます。
当社は、そうならないように新人スタッフの研修マニュアルを作り、専任のチェックマンを配備することで一定の成果を出していました。
そうして少しずつ顧客から信頼していただけるようになったんです。
配布スタッフの教育や管理がしっかりできている会社とそうでない会社では、当然、反響結果にも差が生じることになり、それが差別化につながるんだと思います。
マニュアル作成や勤怠管理には、私の現場経験が大いに役立ちました。
そんななか、独立から3ヵ月ほどが経過した頃、前職時代にお世話になっていた大手宅配ピザチェーンの店長から連絡があり、ポスティングを依頼したい、と。
営業冥利に尽きるありがたいお話しだったのですが、円満退社で後任に引き継いだ手前、それはお引き受けできません、と断腸の思いでお断りすると、来月から新店舗に異動になるので、それだったら問題ないでしょう、と。
同じように別の宅配ピザチェーンや大手ファリーレストランの事業担当者からも連絡をいただき、前職の担当店舗以外という条件でお取引を開始させていただくことになりました。
内田:それだけ川原さんが前職時代に顧客のために尽くしていたという現れじゃないですか。
そうやって、徐々に取引先を増やしていったわけですね。
川原:そうなんです、チェーン店の場合、どこか1店舗で良い成果を出すと、こちらから営業しなくても店長会議などで評判が広がり、いわば「芋づる式」にお取引店舗が増えていくんですよ。
内田:そうすると人海戦術になってきますね。
スタッフは足りていたのですか。
川原:その頃は求人情報誌に出稿すればアルバイトスタッフはたくさん集まりました。
それでもどんどんお取引先が増え続けるので、常に人手不足の状況で、私を含め内勤スタッフも現場に駆り出されることがしょっちゅうありました。